いい加減、危険物の勉強をしないといけないと思い立ち、とりあえず読書から始めたのですが……いつの間にか、意識が飛んでいました。夜の寒さとか疲れとかの相乗効果によって、睡眠欲は倍増していたようです。……今回ばっかりは、受からないかもしれないなぁ……。
と、そんな感じの僕ですので、結構忙しかったりします。今現在。おかげでレギオスもドラマガも読めていません。……よって、小説も全く書けない状況。嫌だなぁ、最近……多忙です。しかも、努力でなんとかなる忙しさではないのが厳しいところ。何気に『現実仮想』さえ更新できないというのは、いよいよ時間が無い証拠でしょう。
それなのに、普通にブログ書いたりできるというのは……微妙ですね。それこそ、がんばれば『現実仮想』を更新できそうなものなのですけど……。……いっそ、掌小説でも書いてみればいいのかもしれませんね。どちらかといえば、番外編の方が書きやすそうですけど。『青い鳥』でも何度かやってますし。
……まぁ、そんな流れなんて軽く無視しまして……いつかの、『ある作品のキャラを入れ替えてみる』というのをやってみようかと。以前は『パンドラの青い鳥』のワンシーンを『現実仮想』の流・沙李でやってみましたが、アレです。
今回は……『パンドラの青い鳥』のワンシーンを『ジュエル・モンスター』のキャラで演じてみます。……予測できる人、ごめんなさい。というか、分かる人が大概であることが予測できますが……。
まぁ……レッツトライ!
~take1~
僕、木田久遠には、いつも一緒に居る少女がいる。ほぼ毎日のように「死ね」だの「殺す」だの、やたらと殺伐とした暴言ばかり吐く女の子が。……彼女の場合、それが本気なのだから困るんだけど。これで鎌でも手にしていたらいよいよ死神と称されるであろう。
確かに、僕はそれに迷惑している。けど、それでも……僕は彼女と居られて、楽しんでいる部分があるんだと思う。いつも無表情な彼女と居ても……それでも、時折見せる切なそうな表情が、僕を苦しくさせる。助けてあげたいと、思ってしまう。
そんな彼女が……。…………シラは、『不幸』を振りまく存在となってしまった。僕はそのせいで、気がついたら病院に居るんだけど……。
「死ねばよかったのに」
「…………第一声がそれかよ」
「……焼死体になれ」
「命令!?」
……あ、あれ? ちょっと、待とうか。
「……ねぇ、シラ? 僕、なんだかよく分からないんだけど……なんだかんだで今の状況、僕、ピンチ?」
本気で、『死ね』系の言葉ばかり口にするシラが、本当に他者を、それも不幸なんて事象で殺すことが出来る力をてにして……。
「そうね」
……そっけなく、返されましたが? しかもシラ、何食わぬ顔で部屋を出ようとしてから。
「ちょっと、街中ぶらついてくるわ」
「な……ちょっとまって! 僕みたいな人増やさないで!」
…………以下、収拾がつかなくなったので中断。
~take2~
僕、木田久遠には、クラスメイトの少女……と、呼ぶには少々抵抗がある人が居る。彼女は、宮沢楓。顔つきとかは中二と思えないくらい大人びていて、性格も口調も年相応とは言いがたいのだけど……その、性格とか、口調とか、不敵な笑みとか、年相応とかそういう意味じゃないんだけど……とにかく、仲のいいクラスメイトが居る。
エピソードは、超個人的な都合により省略。
そんな彼女が……他人に『不幸』を振りまく存在になるなんて、思っていなかった……。
「クオン……」
一人部屋の病室で、椅子に腰掛けた楓は申し訳なさそうに項垂れている。無理も無いだろう。あんな事故があって、マトモで居られる人間なんて……。
僕は、普段とは違いすぎる表情を見せる楓に、声をかける。
「楓さん……」
……情けない。僕、どうして何も言葉を掛けられないんだよ……。……と、ちょっと考えてみて、すぐに答えが出てしまった。いつも気丈で、便りになる人が、こんなことになったから。僕は、どう対応していいのかわからないんだ……。
しばらく、沈黙が続いた。……それを、不意に打ち破る、笑い声。
「ふふっ」
何が可笑しいのか、見ればいつものように不敵な笑みを浮かべている、楓の姿があった。その唐突な変化がわからなくて、僕は「か、楓さん?」と、訊ねてしまう。
「まったく、私らしくないな……まさか、クオンに心配されるとは」
「え、えーっと……」
「冗談じゃない。たかだか『不幸』などというものに振り回されて……そんなもの、私の『魂の異常』となんら遜色ないではないか」
「えっと……なんか、話混ざってません?」
「問題ないだろう。どうせ、これは作者の余興だしな」
何かが台無しだった!
「まぁ、結局この状況も、私の『魂』の延長線上と考えればなんとかなるか……ならば、何らかの解決策も見つかるだろうな。むしろ、それを利用することも可能か」
……なんだろう、だんだん、いつもの楓らしくなってきている気がするんだけど……。というか、僕、必要なくない?
「まぁ、なんだ。がんばって退院しろよ。私が面白くないからな」
「結局それですか!?」
……自己解決されたので、やむ終えず終了。
~take3~
「大惨事でしたねぇ、木田くん」
僕の目の前で、これ異常ないほどニコニコと微笑を浮かべる、楓(上記参照)とは真逆の小柄な少女がそう話してくる。……えっと?
「あの……清水さん?」
僕は汗を浮かべながら、清水実奈に訊ねた。
「えっと……僕の、お見舞いですよね?」
「あはは、そんなの当然じゃないですか」
「だったら、僕がこうなった理由もちゃんと理解してますよね?」
「ええ、私の『不幸』のせいですよね」
……うん、どこからツッコミを入れようか。とりあえず、根源的な部分から、訊ねよう。
「……シラならともかく、普通だったら、もうちょっと落ち込んだりしません、普通?」
すると、清水さんは「あぁ」と、思い出したように手を打つと。
「まぁ、ちょっとは落ち込みましたけど……でも、もう大丈夫ですよ?」
「…………は?」
「『不幸』ですけど、完全に取り込んじゃいました」
「……はい!?」
いま、この人なんていいました?
「いえ、だから、不幸を無理やり押さえつけて、吸収して終わりです」
「な、なんですかそれ……? え、いや、どういう……?」
僕が思いっきり困惑していると、清水さんは例によって「はははっ」と笑った後に、
「最強存在、なめないでください」
「………………」
……彼女一人居たら、『パンドラの青い鳥』は終わっていた気がする。
注意:実奈は実際、そんなに万能な最強ではありません。念のため。
……小説が書けなくてむしゃくしゃしてやりました。後悔はしていません。